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フランスで見聞きする言葉、面白いと思った表現、慣用表現の語源、フランスの文化や歴史などで使われている専門用語など、興味を持って調べたことを記録しています。
フランスの小さな村でイベントがあった時、酔っぱらっているポーランド出身の男性がいたら、友人がこんな風なことを私に言ってケタケタと笑った。

「彼はポーランド人のように酔っているね。当然だよ。彼はポーランド人なのだから♪」

saoul comme un Polonais」という言い方がある。普通によく使われる慣用表現だ。

しかし、なぜポーランド人に特定するのだろう?

彼らは悪酔いすることで知られているから?

フランス人でも不思議に思う慣用表現らしい。

前々から気になっていたのだが、調べてみたらいくらでも説明が出てきた。

ポーランド人を侮辱しているとしか思えない表現なのだが、実はそうではなかったと知った。
G7広島サミットの開催が迫っていた時、ニュースにこんな文章があった:

Le G7 d'Hiroshima a du pain sur la planche !

「avoir du pain sur la planche」という慣用表現があるのだが、意味を知っていなかったら何のことか分からない表現ではないだろうか?

「planche(板、台、ボード)」の上にあるパンということだが、パンがのっているのはどんな板なのか? そういう状態が何を意味するのか?

とりあえず、パン切り用のまな板(planche à pain)の上にパンを置いてみる。



そう言えば、日本には「まな板の上の鯉」という表現があった...。
少し前のニュースで「自民党の後ろをついて行って、金魚のフンみたいになったら終わり」という発言が出てきていた。

「金魚のふん」などという言葉があったことを思い出し、これはフランス語で何と言うかなと思った。フランス人は金魚には馴染がないので、金魚に例えるはずはないだろう。

訳語を探してみたら、意外なものを持ち出した表現も出てきた。

フランス語を教えているYouTubeのチャンネルが、メディアがよく使う表現として12個挙げていた。

ニュースで使われる時にはコンテクストで意味が分かるので気にしないのだが、並べられると面白いと思ったので、それをメモしておく。
最近の日本を見ていると、戦前の日本が軍国主義の時代の雰囲気はこうだったのかなと怖くなる。「防衛費」という言葉が使われるが「軍事費」とした方が良いのにと思ってしまう。どうも日本は戦争をしたがっているようだ。アメリカからプッシュされてもいるのだろうが。

それと同時に「異次元の少子化対策」と言い出してきたのも薄気味悪い。出してきてる政策は、世界の先進国なら普通にやっている子育て支援の"一部"にすぎない。「少子化対策」など言われると、戦前の「産めよ増やせよ」を連想してしまう。

日本のマスコミは政府に都合が悪いことは殆ど報道しないので、外国での報道を見た方が日本の姿が映し出されているかもしれない。独仏共同出資のテレビ局に、自衛隊はこんな軍事訓練をしているのかと驚く映像が入っていた。
見たことがないように思うマークが出てきた。

    Nuclear Power Yes Please

左側のものはデンマークの反核運動から生まれた反核運動のアイコンである。使用される国の言語で「“原子力? 要りません」と文字が入れられるj。

日本では英語の「Smiling Sun」から「スマイリングサン」と呼ぶのだろうが、情報は殆ど何も出てこなかった。それはそうだろう。最近の日本では、先進国が原発を何とか止めるか減らそうとしているのに対して、逆に推進することにしたのだから。

右側のマークは、日本政府が使っているものだ。・・・というのは冗談! これは左側のマークをパロディにしたものなのだ。フランス語にした文章は「Nucléaire ? Oui merci ! 」となっていた。日本の現首相や原子力村の人たちはこれをバッジにして胸に付ければ良いと思う。


少し前、ドイツが「脱原発」を実現させたというニュースがあった。2011年に福島第一原子力発電所の事故のすぐ後に、当時のメルケル政権が「脱原発」の方針を打ち出したと聞いた時、そう簡単にはできないだろうと思ったのだが、やってのけたなと感心した。
いつ読んだのか思い出さないが、それでも Honoré de Balzac(オノレ・ド・バルザック)の『谷間の百合』という小説があった。なぜか長編小説が好きなのだ。

フランス語の原題は『Le Lys dans la vallée』。読んだのは翻訳だ。

「谷間」というので、私は山に挟まれた谷間をイメージした。悲恋の話しだから、ひっそりとした谷間が舞台なのは自然に感じていた。

Vallée de Lesponne (Hautes-Pyrénées)

ところが、この小説の舞台となった地域を旅行したら「谷」とは呼べない平野なので驚いた。


日本では3月になると冬が終わったなと感じる。「暑さ寒さも彼岸まで」という表現があるが、春分は3月20日前後である。

フランスにいる時に本格的な春になったという感覚を味わうのは5月だ。もちろん、年によって多少の差はあるが。

フランスの5月1日は世の中が動き出す時期だろうか。
フランスでは、マクロン大統領が年金支給開始年齢を現行の62歳から64歳に引き上げる計画を強行したことに反対する運動がまだ続いている。

ここのところ、デモをする人々は家庭の台所にある鍋を持ち出して叩くデモを大々的にしている。全国の都市でやっているそうだ。

  

日本のニュースでは「鍋たたき」と表現していたが、フランスのニュースで使われている一般的な用語は「Concerts de casseroles」だった。その行為を「Casserolade」とも呼ぶようだ。こんな単語は仏和辞典などには入っていない。

コンサートと呼ぶのが面白い。街中で騒音を出しているのだから迷惑行為だが、参加者たちは楽しそうな顔もしている。「どんちゃん騒ぎ」という言葉が頭に浮かんだ。老いも若きも一緒になって抗議活動をしている。平和的な「manifestation」だと思える。

« Des concerts de casseroles » pour couvrir l'allocution de Macron
時々見ているYouTubeのフランス語レッスンに、「外国人が理解できないフランス語の表現15選!」というのがあった。

外国人が意味を取り違えそうな表現を挙げている。どれもフランス人がよく口にする言葉だ。これらの表現の意味は学校や教材で習ったのではなく、何度も聞いているうちに理解したように思う。

意味を理解していれば全く問題がないのだが、こうして改めて取り上げられると面白いなと思った。文字通りに受け取れば、全く逆の意味になってしまうものもあるからだ。

取り上げられていた表現は、次の15個だった。